冬の防寒釣り服装TOP写真

冬場の釣りは、寒さとの戦いでもあります。
寒すぎると釣りに専念できないばかりか、手も満足に動かせず、まともな釣りになりません。
集中力が続かず、「心が折れ」ボウズのまま早々に引き上げるなんて事態は避けたいものです。

ここでは、北海道でのマイナス20度以下など極端な環境を除き、日本全国どこでも通用する釣り時の防寒服装について紹介します。

寒さ対策の3つのポイント

寒さ対策とは
単に厚着をすれば良いのでしょうか?
「防寒」と書いてある商品を選べばいいのでしょうか?
難しいことではありませんが、そう単純なことでは無いような気がします。

実は、インナー、ミドル、アウター、それぞれには大切な役割があり、押さえておきたい3つのポイントがあります。

それは・・・

  1. 風を通さない
  2. 服の中に多くの「空気」を蓄える
  3. 血液を温める

・・・です。

以下にそれぞれ詳しく説明します。

その1:風を通さない

まず、風というのは冷たい空気をダイレクトに運んできます。
冷たい空気に当たると体の熱が奪われます。

寒さ対策の1stステップは、外からの風をシャットアウトすること
アウターに求められる最大の機能は、正にそこにあります。

その2:服の中に多くの「空気」を蓄える

次に空気の層をいくつも作ることが効果的です。
上半身の場合、アウター・ミドル・インナーをそれぞれ1枚とすると、アウターの内側、アウターとミドルの間、ミドルの内側、ミドルとインナーの間、インナーの内側、インナーと体の間、と5つの空気層ができます。

この空気層の内側から、発熱体(人体、カイロなど)が温めた空気が蓄えられ、人間は温かさを感じ、それを維持することができます。
北海道の住宅では二枚窓が当たり前ですが、窓と窓の間に空気層をもつことによって断熱しています。
それと同じ考えです。

防波堤などのコンクリート面に座った時、地面からひんやり冷気が体内に伝わってくるのは、自らの体重で空気層を押しつぶし無くしているからです。

その3:血液を温める

最後に血液を温めることですが、そのポイントは、動脈・静脈を走る血液を使って体全体を温めることにあります。
人間、首より上は意外と寒さに強く、耳以外はマイナス気温でも結構頑張れます。

だからと言って、首も全開にすると体は中々温まりません。
首に当たる風をシャットアウトして、首周りを保温すると首だけでなく、体全体が温まります。

その他、脇や腰なども効果があります。

釣行時の防寒服装

下着だけを着た状態からスタートして着る順番で見ていきましょう。
写真のアイテムは男性用のものですが、女性の方は当然女性用を着用してください。

インナー

インナーシャツ

インナー上

インナーパンツ

インナー下

現在では、「発熱する下着」など、各メーカーからいろいろな商品が販売されています。
温かさだけでなく、汗をかいてもベトつかない(湿気発散)こともポイントの一つです。

またインナー上は、丈の長いものがお薦めです。
しゃがんだ時に背中が露出しないようにしたいものです。

靴下

靴下
普通タイプ1枚と厚手毛糸の1枚を重ねて履きます。
(毛糸の靴下を直に履くと毛玉ができやすいので、2枚重ねにします)

ミドル

ミドルパンツ

ミドル下

通常、家から出る前に既に完全装備してる方は少ないと思います。
釣りの現場へ到着する前に、エサ屋さんであったり、ガソリンスタンド、そしてコンビニに寄ったりと、その間は中間装備で人目に触れるのでそれなりに格好になります。

また当初予想していたより暖かいというケース、現場でアウターを脱ぐこともあります。
アウターを脱いだ時の恰好も予め考慮しておくと良いでしょう。

そんな場合は、ミドル下はジーパンでもいいですし、「いや、俺は外見気にしない!」という方はジャージでもOKですね。
ランガンの様に常に動く釣りの場合やテトラ上を歩く場合などは、柔軟性の良いパンツがお薦めです。

ミドル上

ミドル上

ミドル上は、厚手のタートルネックがお薦め
首を保温するのに必須アイテムです。
インナー上と同様、丈が長いものが良いでしょう。

ネックウォーマー

ネックウォーマー

首も「重ね着」で更に万全です。


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アウター

アウターパンツ

アウター下

アウター上

アウター上

風だけでなく、ある程度の雨も防げます。
アウター上は、フードがあるタイプがいいでしょう。

手袋

手袋

釣り専用のものが販売されています。
写真のものは、黒軍手で指先がカットされているタイプです。


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イヤーウォーマー

イヤーウォーマー

風の強い時は、必需品です。
アウターのフードだけでもある程度凌げますが、これで密着させると完璧です。
写真のタイプは、繋ぎ部分が首の後ろに来るので髪型が乱れません。

靴

釣りに合わせて、スニーカータイプか長靴を使い分けます。

あまり動き回らない釣り(サビキ釣り、ちょい投げ釣りなど)の場合、長靴タイプがお薦め。
写真右は、北海道の冬用長靴で、保温性に大変優れています。

動き回るランガンのような釣りの場合、底の滑らないスニーカータイプが良いでしょう。
靴下を2枚重ねにすれば、多くのケース事足ります。
(自家発熱もありますので)

あったか便利グッズも活用したい

「服装」ではありませんが、あったか便利グッズも活用し冬でも快適な釣りを楽しみたいものです。
その一例を紹介します。

使い捨てカイロ

カイロ

自分以外の発熱体は大変ありがたいものです。
アウター上の両ポケットに貼らないタイプを入れておき、手を使わない時は、両手または片手をポケットに入れて、手を温めます。
下写真の様に、貼り付けタイプは首に貼ると効果が高いでしょう。

カイロ首に貼り付け

この写真では、ミドルのタートルネックに貼り付けていますが、勿論インナーのタートルネックがあれば、そちらがベターです。
首に密着しない服に張り付けても、あまり効果はありません。
但し、直接首に貼るのは低温ヤケドの危険がありますので、やめましょう。

首以外では、腰や足の土踏まずなどに貼ると効果が大きいです。
サイズも大小ありますので、使い分けます。

発熱インナーベスト

インプレ記事TOP写真

モバイルバッテリーを使って、インナーベスト内の発熱体が発熱し背中やお腹を温める優れもの。
2017年当時までは1着1万円を超えるような価格帯でしたが、現在では3千円~6千円程度と購入しやすくなりました。

アウターの下に着れば、夜釣りでも温かく快適に釣りができます


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体内から温める

釣り場で心が折れる2大要因は、「乏しい釣果」を除けば「寒さ」と「ひもじさ(空腹)」です。

お腹を満たし、体を温める食事は長時間の釣りには必要不可欠。
是非とも釣りの現場で温かい食事をとりましょう。

<関連記事> 釣り場でも温かい食事!

最後に

管理人は北海道でも極寒の、道北のとある町で生まれ育ちました。
学生時代、冬に時にはマイナス35℃にもなる環境での早朝新聞配達・・・辛くも良い経験になりました。

ドアtoドア 約2時間の仕事中、極寒に耐える為の服装を試行錯誤した結果が、本記事に現れています。

現在は、上で紹介しているオススメ商品、発熱する下着などの防寒グッズの進歩、またはカイロの低価格化など、防寒対策を行う上で当時(30数年前)と比べて非常に恵まれた環境にあります。
しっかりと防寒対策を施して、寒い冬でも釣りを楽しみたいものですね。


<更新履歴>
2014/11/11 記事公開