LED投光器TOP写真

日中ではめったにお目にかかれない大物が釣れるのが夜釣りです。
夜釣りの中でも海面に光を当て獲物を呼び寄せて釣るやり方では、集魚灯や投光器が必要になります。

この記事では、コンテナ収容型投光器セットを自作する方法を紹介しています。

最初にお断りしておきますが、かなり面倒です!

釣りが好きで、更にはDIYが好きで、面倒な作業でも楽しんでやれる方、そんなあなたの為の記事です
作って楽しく、使って楽しいLED投光器セット、是非トライしてみてください。

まずは材料・部品を揃えよう

LED投光器

肝心要の投光器です。
購入の際のポイントは、

a. LEDであること
b. 20W程度の明るさ
c. 車用バッテリー12Vで動くこと

車用バッテリーを電源としますので、消費電力は少ないことが望ましいです。
この時点で、白熱球は論外。
ハロゲンランプや蛍光灯もLEDには敵いません。
LEDなら20Wでもかなり明るいですよ。
Amazonまたはヤフオクでも購入できます。
LED投光器

カーバッテリー

ホームセンターで安く(3,000円程度)売っている普通のカーバッテリーです。
ここでは、箱にバッテリーを収納しますので、サイズは28B(170mm x 129mm x 203mm)位がいいでしょう。
管理人はマイカー用のバッテリーと互換性があるほうが良いと考え40B(右写真)にしましたが少々重たいです。

<20WLEDの点灯時間目安>
頭の数字が
 28 (24Ah): 14時間
 40 (28Ah): 16時間

(参考)
一般社団法人 電池工業会

カーバッテリー(箱)
カーバッテリー(本体)

箱(コンテナボックス)

ホームセンターで1,000-2,000円位で売っています。

素材は、絶縁性やサビ腐食を考えてプラスチックが良いです。
木製のものを自作されている方も釣り場で見たことがあります。
コンテナボックス

バッテリー固定用部材

バッテリーが箱の中で動いては大変危険です。

箱の形状や素材によって固定方法は変わります。
ここで紹介する方法は、あくまでも参考程度としてご覧ください。

下写真の上から、
a. 固定用金具
(ステンレスがおススメ)
b. 本立て
c. 滑り止め、
絶縁用ゴムシート

これらを組み合わせて、箱の中でバッテリーをガチガチに固定します。
固定用金具
本立て
滑り止め絶縁用ゴムシート

電気系部品

単にLEDが点灯すれば良いというものではありません。
安全性も考えて、部品を選び作業を行います。

a. バッテリーターミナル
バッテリー端子にコードを直付けする方法は接続が安定しないのでお薦めできません。
この部品を必ず使いましょう。
バッテリー端子形状に合わせて3種類程ありますので、使うバッテリーに合ったものを選びましょう。
バッテリーターミナル

b. 絶縁キャップ(接続部用)
接続端子の露出を最小限にします。
絶縁キャップ

c. ガラス管ヒューズ
定格以上の電流が流れた場合に回路を遮断します。
ガラス管ヒューズ

d. ヒューズホルダー
ガラス管ヒューズは直接接続できませんので、このホルダーを使います。
ヒューズホルダー

e. スイッチ
LED照明のON/OFFスイッチです。
スイッチ

f. ビニールコード
ビニール部材で絶縁されたコードです。
ビニールコード

g. 圧着端子類
裸線同士を接続するときに使います。別途圧着ペンチ(電工ペンチ)が必要になります。
圧着端子類

クランプ部

ここが一番難しい所です。
収納やサイズを気にしなければ簡単ですが、やたら重くなったり大きくなったりしては、扱いにくくてしようがありません。

ここでは防波堤の車止めに固定するためのL型クランプを使います。
※他に箱に直付けする方法もあります。

L型クランプ

そしてクランプにLED投光器を固定する為にいろいろな金具を組み合わせます。
金具類は使用時に潮風に当たるため、錆びに強いステンレス製のものにしましょう。

金具類

工具類

最低限、ニッパー、ドライバー、ペンチ、カッター、電工ペンチ、キリは必要です。
その他にも電気的測定を行うテスターがあれば便利です。

工具類


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作り方手順

  1. コンテナボックスの中に、本立てとバッテリーのサイズに切ったゴムシートを置きます。
    作成手順1
  2. バッテリーをセットします。後ろはコンテナボックスの壁、前は本立てにしっかり密着させておきます。
    作成手順2
  3. ゴムシートを20cmx1.5cn位のサイズに切り取ります。
    作成手順3
  4. 上記のゴムシートをバッテリーの中央上部に置きます。
    バッテリーの背中とコンテナボックスの壁の間に差し込んで位置決めをします。
    作成手順4
  5. コンテナボックスの壁にキリで穴を開けて、固定金具を差し込みます。
    この時、金具はゴムシートの上に来るようにセットします。
    作成手順5
  6. 固定金具のねじ部分がコンテナボックスから飛び出ますので、その部分に平ワッシャー、スプリングワッシャーの順に差し込みます。
    作成手順6
  7. その上からナットを締めていきます。
    ベンチが必要です。
    これで、バッテリーの固定は完了です。
    作成手順7
  8. 次に、バッテリーターミナルに、ビニールコードを接続します。
    ※以降の電工作業は投光器セット概略図と完成写真も見ながら進めてください。
    作成手順8
  9. ヒューズホルダーにヒューズをセットします。
    作成手順9
  10. ヒューズフォルダーをビニールコードの+局線の間に接続します。
    接続は、絶縁キャップ付きの圧着端子を電工ペンチで圧着して行います。
    作成手順10
  11. ビニールコードを適当な長さに切って、間に中間スイッチを接続します。
    “切”の時に、+局側がオープン(接続されていない)状態になるようにします。
    作成手順11
  12. こんな感じになります。
    写真のスイッチの上につながるのが、LEDです。
    購入したLED側の端子が裸線か、それともコネクタ付きか、それにより接続の方法が変わります。
    裸線の場合は、絶縁キャップ付きの圧着端子で接続します。
    作成手順12
  13. 一番難しいクランプとLED投光器の組み合わせです。
    右写真のように金具を組み合わせます。
    クランプ直線部では、LEDは左右フリーに動き、クランプカーブ部でLEDが固定されるようにします。
    (下の写真をクリックすると大きな写真を見れます)
    クランプ部表
    クランプ部裏

完成写真

完成写真

収納した状態

収納した状態

投光器セット概略図

LED投光器概要図

使うLEDはここでは20W仕様にしていますが、その他10Wまたは30Wでも上記定格・仕様のその他部分は変更無しでいけます。
但し、LEDの定格電圧は12Vに限ります(100Vは使えない)。

投光器を使ってみよう!

完成したら、実際に使ってみましょう。
LED投光器を使って集まってくる魚は、アジ・イカ類・太刀魚・スズキ等海釣りする人には嬉しい獲物ばかりです。

暗くなってから、LEDを点灯します。
まずはプランクトン類が集まって、次第にそれを捕食する小型の魚(アジなど)が集まります。
そして、小型の魚を狙う、太刀魚、イカ、スズキなどが集まってきます。
それぞれターゲットの合わせた釣り方で狙います。

LED点灯して、すぐに魚が集まるわけではありません。気長に待ちましょう。

ここで紹介するLED投光器セットなら、フル充電で二晩は楽しめますよ!

大鯛

日中ではありえない74㎝の大きな鯛が港内で釣れたこともありました!

場所:和歌山県 日高港 (2010年12月18日)

<関連記事> LED投光器を使うと効果的

メンテナンス方法

LED投光器セットのコンディション維持のために、手入れが必要になってきます。
使用後は、以下の3つを実行しましょう。

バッテリー充電

一度使ったら、残充電量の多い少ないに関わらず充電をしましょう。
ここで紹介しているバッテリーは車用のものですので、充電も車用の充電器で行います。
安い充電器ですと1000円位からあります。

バッテリー充電

(※実際の充電作業は、充電器の取扱説明書に従って行ってください。)

また長期間使用しなかった場合なども、使う前には補充電をしておくと安心です。

接続部チェック

電気系統の接続部およびクランプ部の接続部の緩みがないかチェックします。
電気系統のゆるみは、再接続。
クランプ部のゆるみは増す締めで対応します。

金属部分の塩落とし

使用時はコンテナボックスのフタを閉めます。
ボックス内は問題ありませんが、LED部およびクランプ部は潮風に当たりますので、速乾性のシリコンスプレーやCRCスプレーなどを吹き付けて、乾いた布で軽くクリーニングします。
これにより、付着した塩や汚れを落とし、表面を保護することができます。


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<更新履歴>
2014/01/30 記事公開
2020/04/01 メンテナンス方法を追加
2021/04/19 文章小変更。(内容に変わりはありません)